Tele-MedEx Clubは遠隔での運動療法プログラムを提供していますが、具体的にどのような運動を提供しているのか気になりますよね?
本記事ではTele-MedEx Clubの運動プログラムについて解説していきたいと思います。
Tele-MedEx Clubの基本は有酸素運動
運動というと思い浮かぶのは、腕立て伏せ、腹筋運動、縄跳びなどがあると思いますがいかがでしょうか?
実は、Tele-MedEx Clubで行う運動の基本となるのは、息が切れない程度の強さで長く継続できる有酸素運動なんです。
有酸素運動とは、ウォーキングやエアロビクスダンス、自転車こぎ、スイミングなど全身を使ってリズミカルに一定のペースでできる運動であれば 、なんでもOK!です
その中で、Tele-MedEx Clubは、自転車エルゴメータを利用した有酸素運動を実施しています。
その理由は
・ウォーキングでは体重を支える強度より軽くするのが難しく膝腰を痛めないかが不安
・エアロビクスダンスは皆に合わせるとキツ過ぎる
・スイミングは泳ぐことに気がとられて余裕がなくなる
などがあります。
それに比べると自転車は、サドルに座って足を回すだけなので誰とも比較されず、気にならずにご自身に合わせた強度が作りやすいと考えています。
動処方せんを作成するために実施する心肺運動負荷試験(CPX)は、多くの施設で自転車で測定し適正運動負荷をW(ワット)で表示します。
運動処方せんにも「あなたに最適な運動負荷は〇〇Wです」と表記されます。
そのため、自転車エルゴメータを用いた方が適切な負荷をかけやすいのです。
なぜTele-MedEx Clubでは有酸素運動なのか?
Tele-MedEx Clubは心臓病の方に限らず、生活習慣病の方など幅広い方を対象としています。
この疾患のおおもとの原因は運動不足による血液循環の衰えからくることが多くあり、 世界中で多くのエビデンスが報告され、科学的根拠を持つ心臓リハビリテーションの中核を成すのが有酸素運動による効果です。
一昔前までは心臓病の方は運動をしてはいけない、安静にしていなさいと言われていました。
しかし、安静には多くの弊害があり、
現在の医学においては心臓病患者さんにも運動療法に大きなメリットがあることが分かっています。
皆さんもお気づきの通り、運動不足で起こした疾患は、安静にしているより運動をしたほうが効果的であるということです。
それ以外にも動脈硬化の改善や自律神経機能の安定、不安や抑うつの改善など多彩な効果もあります。
運動と言うと筋力や体力に目がいきがちですが、身体の目に見えないところにも様々な効果があります。
また、運動を続けることで死亡率を下げられることも示されています。
心臓リハビリテーションは通常、病院などの医療機関で行われています。
しかし、遠隔での心臓リハビリテーションでも同等の効果があることが示されています。
このような背景も踏まえて、Tele-MedEx Clubは心臓リハビリテーションと同じように有酸素運動を基本としています。
Tele-MedEx Clubでは体操クラスもご用意しております
しかし、自宅に自転車エルゴメータがないという方もいると思います。
そこで、Tele-MedEx Clubでは自転車以外のグループ体操クラスもご用意しました。
グループ体操クラスも自転車クラス同様、心臓リハビリテーション指導士と健康運動指導士が見守る中で安全な運動を一緒に行います。
エアロビクスダンスやヨガ及び太極拳などの低負荷の運動が心臓リハビリテーションとして効果的との報告があります。
生涯に渡って運動を継続するためには、「安全で、効果があり、楽しい運動である」ことが重要です。
その点、体操やエアロビクスダンスなどは様々なバリエーションがあり、楽しく取り組めるメリットがあります。
病院では、体操クラスのような取り組みが行われている医療機関は少ないですが、
Tele-MedEx Clubでは健康運動指導士が体操を楽しみながら実践指導します。
自分に合った無理のないコースを選んで長期的に取り組みましょう。
ここまでの話で、なぜTele-MedEx Clubが有酸素運動を提供しているのかお分かり頂けたことと思います。
コロナ禍において運動する機会が減ってしまったという声をよく耳にします。
生涯に渡って健康を保持し、誰からの介護も受けずに長生きするために運動を生活に取り入れて、
健康寿命を延伸に寄与していただきたく思います。
ぜひ、あなたらしい人生を歩むためにTele-MedEx Clubをご活用頂きますようお願い致します。
2023年5月
日本遠隔運動療法協会(JARET)
担当:理学療法士・心臓リハビリテーション指導士 眞鍋周志
監修:Tele-MedEx Club 運動指導部長 北見裕史